「The Nightfly」(1982)
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音楽業界でも信奉者の多い超名盤ですね。何しろ音が良いのと、曲のコード進行が凝っているのが聴きどころでしょう。あと、コーラスが良いですね。R&Bのコードをジャズっぽくしたような音楽。ジャケットもカッコイイ。
ベースが、アンソニー・ジャクソン、チャック・レイニー、マーカス・ミラー、エイブラハム・ラボリエル、ウィル・リーという凄いメンバー。
ただ、僕はドラムが気に入りません。僕の大好きなジェフ・ポーカロが4曲も叩いているのに、ぜんぜんジェフ・ポーカロらしくない。全く単調なドラムで、フィルインもほとんどない。後で知ったのですが、人間が叩いたドラムの音を打ち込みみたいにいじっているらしいです。
「Kamakiriad」(1993)
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「ナイトフライ」と違って、何か明るく軽い感じがします。なんでか考えてみると、8曲中6曲のスネアドラムがピッコロスネアでパンパンと軽い音なんですね。それと、曲がほとんどメジャー調です。
曲の構成はシンプルで同じパターンの繰り返しが多い、ファンクの形式です。僕は「ナイトフライ」の「都会の憂鬱」みたいな雰囲気より、こっちの方が好きです。
「Morph The Cat」(2006)
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ナイトフライ(1982)、カマキリアド(1993)に続くソロ三部作の三作目。一作目から完結まで24年も経っている。
相変わらず音質はすごくいい。低音が効いてます。ベースの低い音が目立ちますが、普通のエレキベースの最低音より低い音を出しています。5弦か6弦のベースを使っているんでしょう。昔ながらのエコーをあまりかけないデッドな録音も渋い。曲はいつものようにカッコいい。バックの演奏はリズムのキレが素晴らしい。
曲もサウンドも演奏もメリハリがあって、フェイゲンのソロでは一番の名作じゃないかと思います。
「Sunken Condos」 (2012)
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曲調は「カマキリアド」の軽い感じで、サウンドと演奏は「モーフ・ザ・キャット」の円熟した感じという気がします。
2曲目「I'm not the same without you」はスティーリー・ダンの「Aja」に入っている名曲「Peg」に似ている。
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関連本
「ヒップの極意 Eminent Hipsters」 ドナルド・フェイゲン
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フェイゲンの自伝的エッセイ本。想像どおりかなりひねくれた感じの文章。フェイゲンと共通の文化的素養が無いと判りにくい話が多い。コアなファン向け。
「ナイトフライ 録音芸術の作法と鑑賞法」 冨田恵一
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「ナイトフライ」の内容を詳細に分析して解説した本。音楽制作のディテイルにある程度の知識がある人なら楽しめる内容。著者の聴き込み方の深さに感心します。
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→ スティーリー・ダン 全アルバム レビュー
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