2008/08/18

「偽善エコロジー」 武田邦彦 (幻冬舎新書)


資源ゴミをリサイクルすることは本当にエコなのか。武田先生によれば、リサイクルに適しているのはアルミ缶くらいで、プラスチックや紙やガラスや金属、食物などは、リサイクルすると新品を作るよりエネルギーを消費したり、不純物や毒物が混入して危険であったりするそうである。ペットボトルやトレイは、ゴミ焼却炉で生ゴミを燃やすための燃料として一緒に燃やしてしまうのが一番良いらしい。

武田先生が調べたところでは、自治体が回収したペットボトルのうち、実際にリサイクルされているのは5%くらいで、あとは闇に消えている。問題なのは、そういう意味のないことに自治体が税金を投入して環境利権が発生していることである。

僕は昔からマジメにゴミを分別して自治体の回収に出していたが、どうやらそれは最善の行動ではないようなので、最近はスーパーに持って行くようにしている。その方が無駄な税金が使われないからだ。資源ゴミ回収の民営化である。

武田先生は日本人がいくらCO2削減努力をしても温暖化は止められないという。だから温暖化に対応した生活スタイルに変えないとしょうがない。そのうちに石油や石炭が尽きたら温暖化も止まるだろうとのことである。でも最近は「CO2は温暖化の原因ではなく結果だ」という説もあるので、化石燃料が尽きても温暖化が止まるかどうかは分からない。どちらにせよ温暖化を防ごうとするより、対応することを考えた方がいいのかもしれない。

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