YUKIのアルバム「joy」と
「WAVE」はいくら聴いても飽きないので、その前のソロ1作目も聴いてみることにした。「joy」と「WAVE」のように洗練されたポップアレンジではなくロック寄りで荒削りな感じがする。ソロになる前のJUDY AND MARYがパンク風だったから、ポップに移行する途中だともいえる。
「joy」と「WAVE」に比べると化粧気の少ないサウンドで音質もやや劣るが、その分やりたいことがストレートに伝わってくるような気がして、これはこれで好感が持てる。曲の作者を調べてみると、「joy」と「WAVE」では自作の曲は少ないが、このアルバムでは7曲を作曲している。その辺りもストレートな感じに繋がっているのかも知れない。
YUKIが作った曲だけを順番に聴いてみると、あまりポップじゃない、へヴィーだ。YUKIは自分でちょっと違うなと思ったのだろう。このアルバムでは曲ごとにいろいろな人にプロデュースを任せているが、「joy」と「WAVE」では自分がプロデューサーになるかわりに曲を作るのをほとんどやめた。その選択は正しくて、ものすごく成功したわけだ。
このアルバムで試行錯誤することによって、コンポーザーよりプロデューサーになるという方向を見出したのだろうな。そういうことを考えながら聴くと、より味わい深い。
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