前作「joy」と同様にカラフルで楽しいアルバム。ポップな曲ばかりで、しかも曲ごとに個性があって飽きない。YUKIという人はそれぞれの曲のイメージをハッキリと持っていて、歌詞と声とサウンドを組み合わせてそれを表現することに成功しているのだと思う。今のJポップ業界では誰もついて行けてないんじゃないか。
YUKIの歌詞は言葉が自由過ぎて、何を言わんとしてるのか僕にはよくわからないのだが、なんかくっきりとしたイメージは伝わってくる。
YUKI本人による解説を読むと、言葉で何かを伝えようとしているのではなく、自分の中のイメージを言葉で断片的に表現しているだけのようだ。
「あおぞら」という曲は漫画「浮浪雲」に近いと言っているのを読んで、なるほどと思った。他の曲(「夏のヒーロー」)の歌詞にも「はぐれぐも」という言葉が出てくるのだ。「入道雲」や「うろこ雲」のような普通の言葉として使われているが、「はぐれぐも」というのは一般名詞じゃなくてジョージ秋山の造語だ。国語辞典には載ってない。そういえば、メランコリニスタって何?イタリア語?と思っていたが、YUKIの造語だったのか。
「はぐれぐも」が出てくるのはどの曲だったっけと歌詞カードを読んでいて気づいたのだが、ほとんどの曲に空、雲、雨、太陽、星、月といった空関係の言葉が使われている。YUKIの曲ののびのびとしたイメージはそういうところにも現れているのだな。
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