去年の夏、僕は3週間のロングバケーションをとったのだが、ほとんど家にいてTVやラジオで高校野球を見たり聞いたりしていた。その時に朝日放送がテーマソングにしていたのがこのアルバムの1曲目「奇跡」で(近畿地方以外の方はご存知ないかもしれないが、当地では民放でも全試合を放送している)、「いっまー、きせーきがー」というフレーズが耳にこびりついた。今年はスキマスイッチの曲だったが、どことなく去年のスガシカオに似ていたような気がする。
高校野球中継の時に流れていたのは「奇跡」のサビだけで爽やかな印象だったが、曲全体を聴いたら高校野球のイメージとはかけはなれた屈折した歌だった。二面性があって面白い曲だ。
このアルバムは他にもポップな曲が多くてわりと名作。前作「TIME」のプリンスっぽい密室的な雰囲気とはちょっと違う。演奏者をチェックしてみると、「TIME」では10曲中4曲しかドラムが使われていなくて打ち込みのリズム主体だったのに対して、今回はほとんどの曲にドラムが入っている。良いことである。
村上春樹がスガシカオの歌詞をほめているが、僕はあまり好きではない。メロディーに対する歌詞の載せ方も常に字余り気味で無理がある。でも音楽としてはよくできてるし、こういうファンク系のサウンドで頑張っている人は最近少ないのでがんばってもらいたい。
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