テレビCMで「Moanin'」が流れているのを聞いて、このあたりのジャズを聴いみようと思って買った。いわゆるハード・バップですか。1958年発表だから僕が生まれる前、半世紀以上の昔の音楽だ。
ビシっと引き締まった歯切れの良い演奏で、めちゃカッコイイ。ホーンのみなさんは小さい音でも息をたくさん使って肺活量の多そうな安定感のある音色を出している。
ジャズの良いところは生楽器の音を楽しめるところだ。楽器の音が良いのは演奏が上手いからである。リズム感も素晴らしい。そういうところはミュージシャンの身体に支えられているわけである。半世紀経ってポピュラー・ミュージックは進化したのかというと、全然そんなことはない。
こういう古い上等な音楽を聴いていると、音楽が時代と共に進化するものではないのだなあと思えてくる。その時代ごとに時代に合った音楽があるだけなのだろう。今は電気やコンピュータに頼る時代だから、電気やコンピュータに頼った身体性の希薄な音楽が聞こえてくるわけだ。そういうメッセージをジャズ・メッセンジャーから受け取りました。
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