2011/10/07

「Z II」 ユニコーン (2011)


「Z」の続編、6曲入りミニアルバム。ユニコーンのコミックバンド的側面を全開している。

「手島いさむ大百科」はギタリスト「てっしー」の自伝的語りを曲にしてしまっている。これは可笑しい。

「レディオ体操」はメロディーがほとんどない奥田民生得意のワンノート・ロック、あるいはお経ソング。プロモーションビデオの人形劇がかわいいが、これはグッチ裕三のハッチポッチステーションの真似かな。

いちばん訳わからんのが「ぶたぶた」だったのだが、イントロはどこかで聞いたことがあると思ったら、ボブ・マーリーの「Redemption Song」だった。その後、豚は豚だから豚語が分かるという歌詞で、ビートルズの「Piggies」を思い出した。そう思って聴けば、曲も明らかに似ている。「Piggies」は金持ち連中を皮肉った歌である。「ぶたぶた」のビデオにも金持ちのイヤミが出てくる。これは「ウォール街占拠運動」にも通じる金持ち批判のプロテストソングなわけだ。でも「こちょこちょこちょこちょ」って何やねん。

「メダカの格好」は童謡「メダカの学校」を下敷きに完全にデモを煽っている。

晴天ナリ」だけはコミカルさは無くて、ヘイ・ジュードを思わせる雄大な感じの名曲。

面白いアルバムで僕はかなり好きだけど、熱心なファンしか買わないだろうな。

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