2009/08/22

「Goin' Home」 アート・ペッパー (1982)


僕が生まれる前の'50年代の作品しか聴いたことがなかったので、アート・ペッパーは歴史上の人物のような気がしていた。このアルバムは'82年だからイメージがかなり違う。'50年代の録音は色あせた白黒写真のような雰囲気があったが、これはデジタル・レコーディングで音がクリアだ。スティービー・ワンダーの「Isn't She Lovely」が入っていて同時代を感じた。

1曲目の「Going' Home」はドヴォルザークの「家路」で、あの有名なメロディーをクラリネットでゆったりと美しく吹いている。他にも何曲かクラリネットを吹いている。アート・ペッパーの遺作だと思うせいか、全体にしんみりとした雰囲気が漂うように聴こえる。ジョージ・ケイブルズというピアニストと2人で静かに演奏している。僕が好きなジャズ・アルバムの共通点は、少人数で静かに演奏しているということのようだ。

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