2005/11/04

「ただの私(あたし)」 オノ・ヨーコ (講談社文庫)


面白い。子どもの頃、金持ちの親からほったらかしにされたという話は村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」の「ユキ」に似ているが、大人になってからは「ユキ」の母親の芸術家「アメ」そっくりだ。ヨーコさんは自分が母親にされたのと同じように娘の京子をほっぽりだしてしまう。でもショーンは大事に育てたのだな。

クールで明晰な文体も、根源的に自由であろうとして社会と格闘しようとするところも、岡本太郎に似ている。そういえば、ヨーコと岡本敏子さんも何となく腹の据わったところが似てる。

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