2005/12/04

「乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない」 橋本治 (集英社新書)


バブルが発生したのはもう投資先が無くなったからで、投資先が無くなったのはもう必要が満たされたからである。その状況は今も続いている。著者は同じようなことを何年も前から言っていて、僕もそのとおりだと思う。メーカーの技術者である僕の仕事場でもみんなそう思っている。ようするに、必要なものはもうみんな持っているから何かを売るのは大変なのである。

そういう状況にもかかわらず経済発展重視の社会構造のままでやり続けているから日本の社会は破綻しかかっている。JR西日本の脱線事故やマンション強度偽装事件なんかはその証拠である。

じゃあどうすればいいのいかについて著者は具体的には言わないが、最後に「我慢」というコトバが出てくる。僕も最近ガマンについて考えていたので、我が意を得たりであった。

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