ビョークのファンというわけでもないのだが、なんか期待してCDを買ってしまう。最近、聴きたいと思うような音楽が尽きつつあるので、貴重な存在だ。
ビョークの音楽はアレンジが前衛的でちょっと分かりにくいのだが、いろいろなアルバムを聴いているうちに、ただ声を聴けば良いだけだという気がしてきた。このアルバムを聴くと、それが正解だったと思えてくる。何しろボーカルがほとんどで楽器の音はちょっとしか入っていない。
いつものように、ケルト的というのかマイナー調の不協和音っぽいコーラスが美しい。それと対照的に激しい打ち込みのリズムやシンセ・ベース音がたまに出てきたりするのも相変わらずで、どうしてもアレンジの意味を考えてしまう。このリズムトラックを民族楽器のパーカッションなんかに換えると、ビョークの音楽から受ける印象は大きく変わりそうだ。つまり、今のやり方に必然性があるのは間違いない。それがどういうことなのかはよく分からないが。
ビョークの音楽のわけの分からなさと面白さは、岡本太郎に通じるものがあるような気がする。
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